蒼薔薇の書斎

WT2シルバーレイン、WT3エンドブレイカーの日記のお部屋です。

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試し(ブランシェ)

「ねぇ、ブランシェ。蝶が沢山飛んでいるよ。見てごらん」

弟は時々、そんな幻覚を見る。

三歳の時、私たちが当主になれるかどうかの”試し”の刻が回ってきた。
両親共に、次の機会でいいと言ったが、私の強い希望で試しは行われた。

試しの刻。
封じられた森に唯一足を踏み入れられる時期。

怨念と悪霊に満ちたその森に、私とテディは手を繋いで入っていった。
当主の資格がないものは気が狂うか、ゴーストに襲われて死ぬ。
怯えたように、私の手を握り締めた弟を覚えている。

私は、テディを守りきる自信があった。
子供ながら、自分がゴーストと戦えることをはっきり知っていたからだ。
けれど、それは、とても甘い考えだったのだ。

ずっと傍にいたのに、いつの間にかテディとはぐれた。
暗い森で、弟の名前を呼んで走り回ったけれど、子供の足では思うように動けない。
気がつくと私は泣いていた。自分で思うよりも、ずっと私は子供だったのだ。

「テディ!死んだら赦さないわよ!」

泣きじゃくりながら何度も叫び、やがて無限だと思われた夜が明けて。
大きな木の下で、ぐっすりと眠り込んだ弟を見つけた。
喜びの声を上げ駆け寄ろうとした私が見たものは…

テディの周囲一面に、真っ赤な蝶の屍骸。
暗い地面に血で化粧を施したかのように、切り裂かれた羽が落ちている。
半分になったもの、胴と頭と四つの羽をバラバラにされたもの、押しつぶされたように体がひしゃげているもの、沢山の沢山の壊れた蝶たち。
それは、木の間から零れる朝日を浴びると、跡形もなく消えうせていく。

この森の悪霊に、本当に試されていたのはテディの方だったのだと、私は知った。












三歳って…ちょっと小さすぎたかしら(汗)
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